これだけは知っておきたい「転職」の基本20選

7.転職では履歴書と職務経歴書が勝負の鍵!気をつけるポイントや書き方のコツなどを紹介

転職活動をスタートさせるとき、まず初めに気をつけなければならないのが履歴書と職務経歴書です。これらは選考の中で最初に自分をアピールする書類となっています。場合によっては書類選考で落とされるケースもあるので、慎重に仕上げなければなりません。この記事では、内定を掴む可能性を少しでも上げるため、履歴書と職務経歴書を書くときに気をつけるポイントや書き方のコツなどを紹介します。

履歴書・職務経歴書で見られているポイント

履歴書・職務経歴書でまず見られるのは、応募者がこれまでやってきたことです。業種や職種、具体的な仕事内容などが自社とマッチするかどうか、自社で応募者を育てられるかどうかなどをこのポイントでチェックします。さらに、過去の経験を自社でどのように活かし、入社させることで得られるメリットなどを見出すポイントにもなります。応募企業の求める人材にフィットするよう、なるべく具体的な仕事内容を記載し、採用担当者に入社後の活躍をイメージしてもらいましょう。

また、過去の仕事の成果についても詳しく記載することが重要です。例えば、業務フローの改善に取り組み、発注から出荷までの期間を2週間から1週間に短縮したなど、具体的な数値を記載します。このような具体的な数値を見て、採用担当者は応募者の能力を把握しようとしています。能力が把握できれば、即戦力として採用できるか、自社の仕事で活躍できるかなどの判断が可能です。他にも、リーダーとしての経験や転職理由なども見られているポイントとなっています。将来的に事業の中心的な人物として活躍できる人を求めている企業の場合、リーダー経験の有無は特にチェックします。

ただし、リーダー経験があることにより、高いプライドを持っていて素直に仕事を始められないのではないかと懸念する企業もあるので注意が必要です。転職理由については、他責傾向がある人物かどうか、すぐに退職するのではないか、などをチェックするために見られます。ネガティブな理由で退職している場合は、退職理由の記載が必要なフォーマットの使用を避けましょう。面接であれば、ネガティブな内容であってもその場で理由を説明しフォローできます。

履歴書と職務経歴書の書き方・コツ

履歴書の中で採用担当者へ自分をアピールできる大きなポイントは志望動機や自己PRです。志望動機は以下のような企業側が知りたいポイントに絞って記載しましょう。

  • ・長く働けるか
  • ・強みを生かして事業へ貢献できるか
  • ・入社意欲・熱意が高いかどうか

これらのポイントに結び付けられるエピソードを盛り込むと、より効果的に採用担当者へアピールできます。自己PRに関しては、自分のキャリアの棚卸しを行い、強みを見出すことが大切です。仕事での成果や周囲からの評価、仕事や勉強などを通じて得たスキル・知識などを洗い出していきましょう。仕事への信念や姿勢なども自身の強みにつながります。

また、職務経歴書では、職務要約や経歴、資格・スキルなどより具体的なアピールポイントを盛り込めます。特に、職務要約や経歴は自身の人生や過去の仕事内容を伝えられるポイントです。会社の規模や事業内容などもしっかり記載しましょう。また、過去の仕事の実績や成果などをアピールする部分では、行った工夫や自分のポジションなども具体的に記載します。ここを細かく記載することで、採用担当者は応募者が入社してからどのような活躍をしてくれるのか、イメージしやすくなります。保有している資格やスキルに関しては、応募企業で活かせるものを全て記載することが大切です。小さいことでも採用担当者の目に留まる可能性があります。

履歴書と職務経歴書で伝えるべきこと

履歴書と職務経歴書はそれぞれ違った特性を持っています。それぞれ伝えるべきことが異なるで、特性を理解して記載しなければ、効果的に自分をアピールできません。

#履歴書で伝えるべきこと
履歴書は経歴やスキル・資格、志望動機などを簡潔に書き、企業と自分がどのくらいマッチしているのかを伝えるための書類です。募集要項や応募事項、企業HPにある理念などをしっかり読んだうえで、自分との共通点を伝えられる内容に仕上げましょう。さらに、お互いの希望条件がマッチしていることも伝えるべき内容です。履歴書内には、希望条件やその他の項目があります。この項目に自分が希望する条件を記載しておきましょう。募集要項や応募事項などに記載されている企業側の出した条件とマッチさせることで、不満なく働けるという意思を伝えられます。

ただし、募集要項に記載されている以上の給与や賞与、昇進などの希望を記載するとネガティブなイメージを持たれかねません。条件のみを見て応募してきたと思われる可能性もあるので注意が必要です。

#職務経歴書で伝えるべきこと
職務経歴書では、履歴書だけでは伝えられない自分の能力を伝えましょう。どのような能力があり、それの活かし方を伝えることが重要です。さらに、職務経歴書は自分の能力やアピールポイントをいかに客観的に把握できているかも伝えられます。主観的な評価やアピールばかりでは、自信過剰な人物と捉えられることもあります。具体的なエピソードや数字を使って、アピールする能力を裏付けることが大切です。また、志望動機や転職理由、入社意欲などに一貫性があることも伝える必要があります。例えば、キャリアアップを目的に転職しているにも関わらず、応募企業先で希望のポジションがなければ、退職理由と志望動機に矛盾が発生します。

履歴書・職務経歴書を書く際に心がけること

履歴書・職務経歴書のどちらも、細かい書き方やルールが決まっているわけではありません。しかし、マナーや伝わりやすい書き方などは心がけることが大切です。例えば、字の大きさやバランスなどが崩れていると、採用担当者は読みづらくなります。字が下手な人でも丁寧に書いて、読みやすい履歴書・職務経歴書を作ることを心がけましょう。さらに、長い文章は読みにくくなる原因の1つなので、なるべく簡潔な文章を書きます。可能であれば、箇条書きなども利用しつつ読みやすさを重視した形に仕上げます。また、内容に関しては、「できること」と「やりたいこと」をセットにして記載しましょう。

特に、自己PRや志望動機などでは、このポイントを心がけて記載すると、向上心や将来性などを評価してもらえる可能性があります。ただできることだけをアピールしても、入社してからどのような活躍に期待できるのかが伝わりません。これまでの経験から将来的にやりたいことや、入社して配属された部署でどのような活躍がしたいかなども具体的に書いておきます。さらに、やりたいことのために頑張っていることや、取得を目指している資格などを挙げると、アピール内容により説得力を持たせることも可能です。

履歴書・職務経歴書を書く際に気をつけることや注意点

誤字・脱字や略字などがないことは履歴書と職務経歴書を書く際の基本的な注意点です。信用を損ねかねないことはもちろん、これらの書類は自分の経歴や実績を証明するためのものなので、正確に記入しなければなりません。さらに、履歴書・職務経歴書では空欄を作らないように記載しましょう。採用担当者によっては、空欄があると真剣に履歴書・職務経歴書を書いていないのではと考えるケースがあります。入社意欲や熱意を伝えるためにも、フォーマットに設けられた項目は全て埋めることが大切です。「特になし」や「ありません」といった文言も空欄と同じ意味合いになるので注意しましょう。

また、ほかの企業へ応募したときの内容の使い回しや、転職サイトにあるテンプレートなどをそのまま使用してはいけません。使い回しの場合、内容が応募企業に沿っていないことや、どの企業にも当てはまるような志望動機になっているケースもあります。応募企業ならではの内容に仕上げることで、入社の意思が伝わる自己PRや志望動機を作れます。テンプレートは書き方の参考にする程度であれば問題ありませんが、文脈やアピール内容を真似てしまうと採用担当者にバレてしまう恐れがあるので注意が必要です。採用担当者はこれまで何人もの応募者を見てきた採用のプロなので、似通った内容であればすぐに見抜いてしまいます。

他にも、守秘義務に当たるような内容を記載してはいけません。職務経歴書にこれまでの経歴や実績などを記載する際、商品名やプロジェクト名などは社外秘の情報に当たる可能性があります。以前勤めていた会社にも配慮して経歴を記載するようにしましょう。

第一関門を突破するためにも履歴書・職務経歴書は慎重に書こう!

書類選考は後の面接につながる重要なポイントです。さらに、面接中は履歴書・職務経歴書をもとに質問されることが多いので、適当な内容を書いてしまうと面接でうまく回答できない可能性もあります。面接を重要視している転職者もいますが、履歴書・職務経歴書で落とされる可能性があることも念頭に置いたうえで、十分に時間を取って準備しましょう。

次の記事 >> 転職者は必見!事例を使った履歴書・職務経歴書の書き方