これだけは知っておきたい「転職」の基本20選

13.転職希望者は注目!中途採用面接で知っておきたい基本とは!

転職を希望して求人の応募した後、待ち構えているのが「中途採用面接」です。転職先企業によっては、1次面接から5次面接まで続く、長い道のりになるかもしれません。しかし、中途採用面接の基本を知り、事前にきちんと準備をすることで、面接に合格し、採用される確率が上がります。そこで、転職希望者が避けて通れない、中途採用面接の基本について紹介します。

面接当日はたとえ受付でも気を抜かない!

面接会場に到着したら、受付を済ませます。この時に、約束の時間を遅れてしまうのは論外です。大切な面接の場に遅刻するような人材を、企業が採用したいとは思わないためです。仮に交通機関の遅延などが起こり、どうしても遅刻せざるを得ない場合は、連絡できる段階で、一報を入れるようにしましょう。また受付時に不愛想な態度をとらないよう気をつけます。面接担当者が受付担当者に、転職希望者の印象を聞くことがあるためです。社会人として自分に自信のある人は、自分より年齢が下の人などに対して、偉そうな態度をとってしまいがちなので、そうならないよう気をつけます。

面接当日は、最寄り駅に降り立った時点で、誰から見られてもいいように、丁寧な態度をとるようにしましょう。また基本的なことですが、身だしなみをきちんと整えて面接会場に向かいましょう。男性は清潔なスーツやシャツを身につけ、散髪をして整えた髪型で面接に向かいます。女性も清潔なスーツとシャツを用意し、髪が長い人は後ろでまとめて、派手なメイクを避けるようにします。きつい香水なども避けましょう。身だしなみを整えるうえで重要なのは、「清潔感」です。中途採用面接を受ける方は、すでに社会人経験が豊富なため、着古した、少しくたびれたスーツなどを着慣れてしまっているかもしれません。面接時は、できれば新調したスーツを着るなどして、あらためて清潔感のある身だしなみを心がけてみましょう。

面接の基本的なマナーを守ろう!

面接時の基本的なマナーは、新卒時の面接と同様です。相手の目を見て、大きな声ではきはきと話をするようにします。面接が始まったばかりの時に、面接官が和ませるような楽し気な話を振ってきたら、それは「アイスブレイク」と呼ばれる、緊張を解いて空気を和ませるトークをしてきたということです。面接官の話に乗り、アイスブレイクに付き合うようにしましょう。現在の職場で営業職などをしている人は、自分からアイスブレイクを仕掛けたくなるかもしれませんが、出しゃばりすぎないほうが無難です。面接官のペースに合わせて、話を展開していきましょう。敬語に関しては、新卒時の面接よりも厳しく見られてしまいます。「敬語を使おうと努力している」程度では、好印象を与えられません。面接というかしこまった場にふさわしい、きちんとした敬語を話せないと悪い印象になる可能性があります。

自己紹介と経歴確認について

面接の初めに自己紹介と経歴確認があります。「それでは自己紹介をお願いします」などと話を振られたら、名前と現在の仕事、主なキャリアについて話しましょう。ただし面接官は履歴書を見ながら話を聞いているため、キャリアについて一から話す必要はありません。自分のキャリアの中で重要だと感じているポイント、キャリアの転換点になった出来事などを短く話していきましょう。またキャリアを通じて、転職先企業と出会うきっかけになった接点などがありましたら、話しておきましょう。例えば「Aというプロジェクトを任されたことがきっかけで、同様のプロジェクトを成功させている御社の存在を知り、あこがれをいだきました」など、転職先として意識することになった、きっかけの出来事を話すようにします。もちろん転職希望者の中には、「転職エージェントに紹介されて、接点を得た」というケースもあるでしょう。このような場合は、正直に話しても印象が良くなるわけではないため、話さないほうがいいでしょう。また自己紹介と経歴確認のための時間は、自分をアピールするというよりも、簡潔に事実だけを伝えるようにします。話を長くしすぎず、これから始まる質疑応答という、双方向の対話を大切にする姿勢を見せましょう。

転職理由と志望動機について

中途面接で必ず聞かれるのが、「転職理由・志望動機」です。この時に注意したいのが「ネガティブな理由」を話さないということです。もちろん「職場の人間関係に疲れた」「直属の上司が嫌な人だから」など、ほとんどの転職者の転職理由には、ネガティブな要素も含まれているでしょう。しかしそれを面接時に話さないことは、とても大切です。例えば転職理由として「現在の職場の上司に先見性がなく、このまま働き続けても未来がないと思いました」という話をすると、面接をしている側は、確かにそうかもしれないと思いながら、「この人は、初対面の人間に、会社や上司の悪口を言う人だ」と思われてしまいます。さらに「きっと転職後に不満を持ったら、他の企業の人たちに、わが社の悪口や、社員の悪口を言うだろう」とうがった見方をされてしまうかもしれません。このようにネガティブな転職理由は人間性を疑われるだけで、良いことはありません。

ネガティブな転職理由は、ポジティブな転職理由へと昇華しましょう。例えば「上司ににらまれて、出世できそうにない」というネガティブな転職理由がある時、「もし、ネガティブな問題が解決したらどうなるか」を考えてみます。すると「上司に実力を評価されて、出世する」という答えになるかもしれません。この答えを転職理由に変換し、「御社は実力次第で、誰でも重要な役割を任される社風だと知りました。私は転職後、会社の利益のために全力を尽くして、御社で重要な役割を担当できるよう頑張りたいと願っています」などと答えるようにします。

転職理由や志望理由が浮かばない時は、「自分の長所」「キャリアで誇れる部分」をメモ帳などに書き出してみましょう。例えば「仕事を通じて幅広い人脈を得た」という誇れる部分がみつかるかもしれません。次にこの誇れる部分を面接先の企業で、どう生かせるかを考えていきます。すると「新しい職場では、これまでの仕事を通じて築いた幅広い人脈を生かし、会社とたくさんの人たちをつなげる役割を果たせると思い、御社で働きたいと思いました」などという、転職理由や志望動機を作れるのではないでしょうか。このように面接官が知りたいのは、「当社でどう活躍できるか」という未来についてです。ネガティブな理由ではなく、未来志向の転職理由を話すようにしましょう。

「何か質問がありますか」と聞かれたら?

転職理由や志望動機について聞かれた後で、「何か質問がありますか」という逆質問をされることがあります。この時、「ありません」と答えてしまうと、転職先の企業に対して興味がないのではないかと思われてしまいます。逆質問があった時は、「必ず質問をする」のが鉄則です。とはいえ、企業のホームページを見たらすぐに答えが見つかるような質問をした場合、やはり企業に対する興味が低いと思われてしまうでしょう。この逆質問には、「転職希望者が企業に対してどの程度興味を持っているのかを把握したい」という意図があります。「正確な情報」を仕入れて、「高いレベルの興味」を示すことが重要になります。ホームページを隅から隅まで見て、それでも答えがみつからなかったような疑問を投げかけると、面接官の満足を得られる可能性が高くなります。また転職後に「自分がどのような活躍ができるかについて」「自分のキャリアを、新しい職場でどのように生かせばいいか」などの、未来志向の質問も、歓迎される傾向にあります。また「何か質問はありませんか」という投げかけに対して、給料などの労働条件を聞きたくなるかもしれません。しかし、面接の場では労働条件に関する質問は、ぶしつけな印象を与えかねないので避けたほうが無難です。給料や有給の取得について、福利厚生についてなどの質問は、内定が出てからするようにしましょう。

面接が終わった後も、気を抜かないようにします。「それでは面接終了です」と面接官から言われたら、面接のための時間を割いてくれたことに対してお礼の言葉を述べて、お辞儀をしてから席を立ちましょう。部屋を出た直後に気を抜いて、だらしない恰好をしたり、スマホを見たりしないように気をつけます。面接前と同様に、少なくとも面接会場の最寄り駅から電車に乗り込むまでは気を抜かず、面接が続いていると考えましょう。

事前の準備が面接成功のカギになる!

中途採用面接の基本について見てきました。中途採用面接とはいえ、新卒時の面接とそれほど大きな違いはありません。あらためて清潔感のある身だしなみを整えて、敬語をきちんと使うようにしましょう。また転職理由・志望動機は必ず聞かれますので、事前に答えを用意しておきます。ネガティブな転職理由を避けて、未来志向の転職理由を用意しましょう。面接の合否は準備期間に決まると思い、しっかりと準備をしましょう。

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