これだけは知っておきたい「転職」の基本20選

5.転職エージェントはどのように利用すれば良い?選び方と使い方を解説

転職をする上で、転職エージェントを利用するという方法があります。上手く活用できれば、転職活動をよりスムーズに進めることができるでしょう。しかし、転職エージェントを具体的にどのように利用すれば良いのかわからないという方もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、転職エージェントの概要とともに、選び方や使い方など、実際に利用するために役立つ情報を解説します。

そもそも転職エージェントとは?

まずは、そもそも転職エージェントとはどういったものなのか、ということから説明します。転職エージェントとは、転職希望者に企業を紹介するとともに、転職に必要なさまざまな活動をサポートしてくれるサービスのことです。転職エージェントには、専門的な知識や豊富な経験を有したキャリアアドバイザーが在籍しています。このキャリアアドバイザーが転職希望者1人1人と面談し、その人にマッチするような企業を紹介してくれます。また、履歴書等必要書類の添削、面接対策、内定後入社までの日程調整や企業との給料交渉など、求職から採用まで幅広く支援してくれます。

転職希望者の中には、現職を行いながら転職先を探さなければならず非常に多忙な方もいるでしょう。また、転職活動を行ったことがなく、何からどうすれば良いのかわからないという方もいるかもしれません。そのような転職希望者をしっかりフォローし、転職成功までサポートするのが転職エージェントの役割です。なお、転職エージェントは無料で利用できるところが多いことも大きな特徴と言えます。エージェントへの報酬は、転職希望者ではなく、転職希望者とのマッチングを希望している企業側から支払われます。そのため、転職希望者は大きなコストをかけることなく、転職活動を行えるのです。

転職サイトとの違い

転職エージェントのほかに「転職サイト」というものもあります。名前が似ているので、同じようなものだと考えている方もいるかもしれません。しかしこの2つは転職に関するサービスだという点は同じであるものの、大きく異なる点があります。それは、転職希望者へのサポートの有無です。転職サイトは企業の求人を掲載し、転職希望者が自分の希望する条件にマッチする求人を自分で探します。そして、その求人に掲載されている内容に沿って、応募書類を準備し、面接などを受けます。このようなことは、基本的に全て自分1人で行います。これが転職エージェントとの違いです。

転職サイトは転職希望者に対して求人情報を提供してくれるサイト、転職エージェントは転職希望者に対し企業の紹介から、選考、採用までの過程を全てサポートしてくれるサービス。このように考えると、その違いがはっきりわかるでしょう。

転職エージェントの選び方

転職エージェントを選ぶ際に最も大切なポイントがあります。それは、キャリアアドバイザーと自分の相性が良いかということです。転職エージェントには、豊富な知識や経験を有したキャリアアドバイザーが多数在籍していますが、アドバイザーと自分の相性が合うかというのはまた別な話です。また、キャリアアドバイザーの中には、親身になって転職希望者を支えてくれる人もいれば、事務的に業務を行い転職希望者の気持ちをあまり汲み取ろうとしない人もいます。

一般的に良いキャリアアドバイザーの条件として、ヒアリングでしっかり転職希望者の希望や不安、疑問などを聴いてくれること、その上で転職希望者にマッチする企業を紹介してくれ、かつおすすめする理由を明確に話せること、応募書類や面接対策に関するアドバイスが的確かつ丁寧であること、転職希望者のライフスタイルに合わせてサポートの仕方を柔軟に変えられることなどが挙げられます。反対に、あまり誠実でないキャリアアドバイザーの特徴は、ヒアリングをしない、もしくは形だけであまり転職希望者の聞き取りをしないこと、転職希望者の希望や特性とかけ離れた企業を紹介すること、選考や採用までの支援がおざなりで連絡が不定期であることなどが挙げられます。

転職エージェントで良い転職先に出会えるかどうかはキャリアアドバイザーの腕にかかっています。そのため、自分にとって良いキャリアアドバイザーと出会えれば、思いもよらない良い企業を紹介してくれたり、真摯にサポートしてくれたり、結果自分1人で転職活動を行った場合よりも、より良い形で転職を成功させられる可能性があります。一方、自分と相性の良くないアドバイザーや不誠実なアドバイザーに任せてしまうと、なかなか相手とかみ合わず、かえって転職活動がうまく進まなくなってしまうかもしれません。

それでは具体的にどのようにキャリアアドバイザーを選べば良いのでしょうか。ポイントは複数の転職エージェントに登録することです。利用する転職エージェントは、始めから1つのみに絞り込む必要はありません。エージェントを利用する転職希望者は、複数社登録している場合も多く、3~4社ほどは普通です。多い人なら10社近く登録している場合もあります。

いくつか転職エージェントに登録したら、それぞれのエージェントのキャリアアドバイザーと面談をします。そして、その中から最も自分と相性が良くしっかりサポートしてくれると感じた人を選べば良いのです。転職エージェントのサイトには、各キャリアアドバイザーの紹介などが掲載されていますが、写真や文字のイメージと、直接やり取りをしたときのイメージは大きく異なる場合もあります。自分を担当してくれるキャリアアドバイザーがどのような人物かは、実際にコンタクトしてみないとわかりません。

なお、転職エージェントは年収によっても種類が分かれます。高年収の企業に転職したい場合はハイクラスの企業をメインに扱う転職エージェントなどを選ぶのが良いでしょう。ただし、ハイクラスの求人を紹介してもらうためには、現在の年収がある程度高額である必要があります。自分の年収と、その転職エージェントが紹介する企業の年収のバランスなども考えてみましょう。

さらに「総合型」と「特化型」どちらのエージェントを選ぶかもポイントです。総合型は幅広くさまざまな業種・職種の求人を扱っているタイプ、特化型は特定の業種・職種の求人をメインに取り扱っているタイプです。業種・職種にこだわらずさまざまな求人を紹介してもらいたいという方は総合型が良いでしょう。ただし、特化型のエージェントは特定のジャンルに関し豊富な求人を有しているため、転職先の業種・職種を決めている方は、特化型のエージェントを選ぶのもおすすめです。

転職エージェントの使い方

それでは、転職エージェントの具体的な使い方について順に説明していきます。まずは転職エージェントのサイトから会員登録を行います。登録時は、自分の基本的なプロフィールのほか、いつ転職したいか、現在の職種や年収など、転職や現業に関する情報も入力します。会員登録が終わったらエージェントから連絡が届くので、日程に関する調整などを行い、面談を行います。面談は転職エージェントのオフィスなどで行われるほか、直接出向くのが難しければ電話・メールなどでも対応してくれます。面談により、キャリアアドバイザーが会員に関するさまざまな情報をしっかりヒアリングし、会員に最もマッチすると考えられる企業の求人を紹介してくれます。会員がその企業への応募を決めたら、次は具体的な書類の準備などを始めます。

エージェントにもよりますが、履歴書など応募に必要な書類を添削したり、面接対策を行ってくれたり、ビジネスマナーなど社会人に必要なスキルが学べる講座を開催してくれたり、会員に対しさまざまな面からサポートをしてくれます。特に現業のある会員は、働きながら転職活動を進めなければなりませんが、エージェントがいろいろな支援をしてくれれば、多忙な中でも転職を進めやすいでしょう。企業の選考を経て、内定がもらえた場合、その後もエージェントが会員の入社までの日程調整や、企業との給与額の交渉など、会員に代わって企業とさまざまなやり取りを行ってくれます。入社までの手続きをエージェントがサポートしてくれるので、会員は自分の現業の退職手続きなどに集中することができるでしょう。

このような内容が転職エージェントの一般的な流れです。転職エージェントを使う上でのポイントは、エージェントを最大限に活かすことです。「こんな基本的なこと聞くなんて失礼だろうか」「これくらい自分で調べた方がいいのかな」このように考え、転職エージェントに遠慮するのは勿体ないことです。不安や疑問があれば何でも転職エージェントに相談しながら、キャリアアドバイザーと二人三脚で採用を目指しましょう。

転職エージェントを有効活用して転職活動を成功させよう

転職エージェントを利用すれば、よりスムーズに転職活動を進め、より自分にマッチする企業に転職できる可能性があります。仕事を変えることは、自分の人生における大きなターニングポイントの1つと言えます。そのような重要なタイミングを、しっかり乗り越えるため、エージェントのサポートを活用してみませんか。ぜひこの記事を参考に行動し、転職活動を成功させましょう。

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